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滋賀県彦根市の馬場銘木です。木のことから日常のことまでいろいろ書いています。

いちいの木

こんにちは。babaです。今日は全国的に雨の一日ですね。11月11日というとポッキーの日ですね。(ごめんなさい、特にポッキーが好きとか、そういう訳ではなく、ただ思い浮かんだだけです。)




今日は、お客様のご注文で「いちいの木」を加工していました。

こちらの木、漢字では「一位」や「櫟」と書いたりします。知らない方も多いかもしれないですが、北海道から九州にかけて日本のどこにでも生えている木です。ただ、山奥に樹生していることが多いことから、あまり頻繁に目にすることがないので、知らない人も多いのかもしれません。


この一位の木ですが、有名なものですと、神主さんや平安時代の衣装の人が持っている「笏(しゃく)」(←マンガで言うとNHKのおじゃる丸が持っている棒)の材料として使われるような高貴な木なのです。
その他にも、木彫り彫刻しやすい木なので、彫刻の材料としてもよく使用されます。



馬場銘木でも一位の木はたくさん在庫にありまして、上の写真のような斜めにスライスした板は、木製の看板によく使用します。自然な形がおもしろい輪切りの板です。馬場銘木のホームページに数点イチイの板や彫刻材が掲載されていますので、よろしければ見て下さいね。





上の写真もそうですが、真ん中はオレンジ色で、周りは白い色をしていてちょっとかわった感じの木です。加工する際、板の表面を削ってすぐは、独特なオレンジ色をしていますが、空気にふれていくうちに落ち着いた茶色になっていく不思議な木です。



下の写真ですが、この一位の木も杉や桧と同様に茶色い皮で周りが被われています。

その茶色い皮をはがして綺麗にすると、まったく雰囲気の違う板にかわるのです。なんか不思議な感じがしますよね。オレンジ色と白がなんだかミスマッチな感じになりますが、これもまた時間が経つと違和感のない自然な感じに変化していきます。


木は不思議です・・・・・。