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滋賀県彦根市の馬場銘木です。木のことから日常のことまでいろいろ書いています。

くすのき

こんにちは、babaです。

昨日、クスノキの塊を製材していたのですが、みんさんクスノキの匂いって嗅いだことありますか?

言葉では表現できないのですが、とても独特な匂い(香り)がします。ちょっとハッカとかミントみたいな感じで鼻がスゥーっとするような感じです。

みなさんは、「樟脳」って言葉知ってますか?


私は、この前お客さんに教えてもらって、実はその時初めて知りました。木屋さんとしてお恥ずかしい話です。

樟脳とは、クスノキを加工して取り出した成分で、昔はタンスなどに入れて衣類などの防虫などに使用していました。今は、ムシューダとか、タンスにゴンとかを防虫のために入れることが多くなりましたが、今でも樟脳は販売されているみたいです。
そのお客さんに教えていただいた話では、アジアを中心に樹生しているクスノキは、ヨーロッパのほうでは生えていないようで、植民地として支配されていた時代は、樟脳欲しさにヨーロッパの人たちがクスノキを伐採していったらしいです。


滋賀県にはたくさん生えているクスノキですが、そんな歴史があったのですね。東京あたりより北のほうへいくと気候の関係で、クスノキは生えていないみたいです。そのこともふまえて、クスノキは日本の木だと勝手に考えていたのは、大きな間違いだったみたいです。



木彫りなどにもよく使用されるクスノキは、馬場銘木で販売してますが、けっこう人気があります。

ホームページ上の在庫が少なくなってきたので、準備しているところです。


電動のノコギリで切っていると、オガクズが舞います。切りたてのオガクズは特に匂いが強いんです。作業しながら空気を吸うと「すぅーー」っとします。
目にも入りますが、なんとなく目もちょっと爽やかな感じがしました。




後で、調べてみるとメントールと同じような清涼感があるというふうに書いてました。
ただ、樟脳の成分は飲み込んだりすると有毒らしく、精神錯乱や発作などがおきるみたいです。樟脳は、クスノキの成分を凝縮したものですので、クスノキの粉を吸ったからといって精神錯乱状態になることはないと思いますが、やはり、虫を殺す作用があるくらいですから、人体にも良いとは言いきれないのでしょうか・・・。


                                  馬場銘木