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滋賀県彦根市の馬場銘木です。木のことから日常のことまでいろいろ書いています。

キハダの木の輪切り

こんにちは。babaです。



今日は、丸太を斜めに切った輪切りの板をご紹介します。

だいぶんほこりがかぶっていて、色あせた輪切りの板に見えます。ですが、これでいいのです。

以前にも書きましたが、木というものは、山で切られた後、製品になるまで長い年月がかかります。木は植物なので、繊維のなかにはたくさんの水分が含まれています。
丸太から板にスライスした後、何年も乾燥させなければなりません。木を人工乾燥させる機械も世の中にはあるのですが、うちの会社にはもちろんないため、ただひたすら自然乾燥です。


うちの加工場まで運ぶ際、手で持ってみると改めて板が乾いたことを実感させられました。
なぜかといいますと、丸太から板にスライスした直後は、ズシっと重たくて両手じゃないと持てなかったのが、片手で楽々と持てるくらいの重さになっているのです。(大げさな表現ですが、ほんとに事実です。)



乾燥させている時に生じた反りや、ネジレを削って修正していきます。


この写真は荒削りの状態ですが、最初とは見違えるくらい綺麗になりました。
年輪も美しくでていて、感じのいい輪切りの板になりました。


こちらを木製看板や、台の天板などに使用する際は、もう一手間かけてさらに美しく仕上げていきます。



キハダという木は漢字で「黄肌」と書きます。
皮の部分は、鮮やかな黄色をしています。上の写真もよくみるとほんのり黄色い表面をしてますよね。

昔から黄肌の皮の部分は薬や染料として使用されてきたそうです。


このようなかんじで皮の部分は黄色みがかっています。

木は、改めて植物なのだなと思わせられた一日でした。


また近日、馬場銘木のホームページにこちらの輪切りの板が新登場しますので、もしよかったら見てくださいね。